6割が「読書量減った」と答えてる 理由は多忙・視力の減退

2009/09/22 09:08

読書イメージ文化庁は2009年9月4日、国語に関する世論調査の概要を発表した。それによると、自分自身の読書量が減っていると感じている人は全体の6割を超えていることが分かった。増えている人は1割にも満たず、全体的に読書量が減少傾向にあることが分かる。理由としては「仕事や勉強が忙しい」「視力など健康上の理由」が上位だが、年齢別に大きな違いが見て取れる(【発表リリース】)。

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今調査は2009年3月に個別面接調査方式で行われたもので、有効回答数は1954人。男女比、年齢階層比などは非公開。

読書量の変化とその理由については直近で【本を読まない理由は意外にも「ネットの方が面白い」以上に……】、「量」ではなくて「料」とほぼ同意語であるならば【書籍・雑誌とも「ゼロ」は4割……一か月あたりの本代、おいくら?】を記事にしている。今調査は面接方式によるもので、インターネット経由で無いためいわゆる「ネットバイアス」のかからない貴重なデータではある。「以前」が具体的にいつかは指定しておらず個人個人がイメージする「過去」との比較となるので、やや曖昧さが残るものの、結果としては次のような「2/3が減ったと実感している」結果になった。

以前と比べて読書量が減っているか
以前と比べて読書量が減っているか

減ったからには何らかの理由がある。そこで減った理由について複数回答で尋ねたところ、「全体では」仕事や勉強の忙しさから時間が割けなかったとする人がもっとも多く、過半数に達していた。

読書量が減った理由(減った人のみ)
読書量が減った理由(減った人のみ)

しかしこれは全年齢層をあわせた値なので、あくまでも「全体像」でしかない。年齢階層別に上位4位の順位の内容を見ると、大きな違いが見えてくる。

読書量が減った理由(減った人のみ)(年齢階層別)
読書量が減った理由(減った人のみ)(年齢階層別)

・20-40代は「仕事・勉強が忙しくて読書が出来ない」
・40代以降、特に50代以降は「視力の衰え」が原因
・テレビに時間を奪われている層は10代と40代以降
・携帯電話やパソコン、ゲーム機などのデジタル系のものに時間を取られるのは若年層

携帯電話の利用率は【個人の携帯電話やパソコン利用率をグラフ化してみる】にもあるように、年齢を経るにつれて低下する傾向がある。その分注力度も減少するのだから、「時間を割かれて読書をする暇がない」と回答する人が減るのも当然といえる。

また、高齢者がテレビに依存する傾向は【「新聞って信頼できるよね」「正確だよね」はそれぞれ6割、ただし若者と高齢者の間には大きなギャップも】【ついに「テレビよりインターネット」の世代登場・年齢差がきわだつメディアへの接触時間】などで明らかにされているが、それとほぼ同じ割合で若年層が「読書よりテレビ」と答えているのは興味深い。



携帯電話やパソコン、ゲーム機はともかく、「仕事などの多忙」「視力などの健康上の理由」「テレビ」は昔から存在していた書籍のライバル。それらを起因として「読書量が減っている」人の数が圧倒的に多いということは、逆に考えれば「仕事の多忙さ」などを押しのけるだけの読書のウエイトが相対的に減少したともいえる。

直接的に「本の魅力が減った」とする人は7.8%でしかないのに、昔からあった理由に競り負ける割合は増えている。単に「人々が一層忙しくなった」などという、単純な理由ではなさそうな気がする。忙しい人でも本当に読みたい本ならば、例えば通勤の途中ででも少しずつ読み進めるようにするものだが……。

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